そうした自然風景をそのまま室内インテリアとして導入することで、スタイリッシュで開放感のあるさわやかな雰囲気となります。

しかし女性にとっての「ナチュラルメイク」が「すっぴん」と異なっているように、ナチュラルインテリアを成功させるためにはかなり細かなテクニックが求められます。

具体的には「室内の基調色は白~生成りで、ナチュラルカラーをベースとする」「ナチュラルな素材感を活かすため木目や観葉植物を配置する」「家具の素材には天然木や麻など自然のものを用いる」「直線家具の中に曲線デザインを適度に入れ込んでいく」ということが挙げられます。

よく「ナチュラルインテリア」と「古民家風」が混同されることがありますが、どちらかというと古民家風デザインは複雑な曲線や陰影を生かしたものであるのに対し、ナチュラルインテリアは空気感や光を重視しているというところに違いがあります。

置くものを最小限にしてスッキリした家造りをする

ナチュラルインテリアでもう一つ大切なのが、できるだけ室内にものを置かないようにするということです。
最初に掲げた「エコ&ロハス」につながってきますが、ナチュラルインテリアは単なる室内装飾だけでなく生活スタイル全体を表現するものとして使用されます。

「断捨離」や「ミニマリスト」というのもナチュラルインテリアと根を同じくするもので、室内に置くものを少なくすることで風通しのよい光が多く差し込む住宅にしていくことができます。

家具を選ぶときのコツとして、大きめの食器棚やシェルフなどは白色のものを選ぶのが基本となっています。
これは部屋全体を狭く見せないためのコツで、壁紙と一体化させることで空間的な圧迫感をなくします。

またテーブルや椅子などはハンドメイド製品や無垢天板を使った自然素材のものを選ぶようにし、色調もブラウンもできるだけ明るい色にします。

それと差し色としてアクセントにするのは「果物」や「自然花」にするのがおすすめで、リビングやダイニング、ベッドルームなど室内どの空間を見回したときにも必ずワンポイントとなる色がちょっと入ってくるように配置するのがベストです。

人工的な匂いが強くなってしまうAVルームやパソコンルームでも、テーブルやシェルフに木材を使用するなど工夫をしていくことで、全体の雰囲気を損ねないインテリアにできます。