掃除しやすいとは、作業が少なくすむということ
ここ近年の住宅インテリアのトレンドは「モノを持たない生活」です。
といっても本当に全くものを持たない部屋にするというわけではなく、できるだけ室内をすっきり見せるようにするというのが特徴となっています。
散らかりがちな部屋はいずれも室内にものがあふれており、床や机、棚の上などにたくさんのものが置かれています。
そうした住宅を掃除しようとする場合、まずは床や棚の上にあるものを片付けてから掃除機や雑巾などを使って清掃をしなければいけないという作業の二度手間が起こってしまいます。
言い換えれば、収納スペースを正しく設置し普段からものが床や棚に置かれない状態を作っておくということが掃除をしやすくし清潔な状態を保ちやすい部屋になるということです。
さらにもう一歩進めて考えると、家具そのものをできるだけ置かないようにするということもまた掃除しやすい家にするための重要な方法となってきます。
平面の広い棚やチェスト、テーブルの上をなくし、荷物を常に収納家具の中に入れておくようにすることで掃除の最初の片付けの手間をなくし、掃除機やホコリ取りといった普段の掃除作業にすぐかかることができます。
掃除しやすい家とは、つまりものを出し入れするときに手間がかからない収納方法をしている家のことです。
そのためにはまず室内の品物そのものを減らすということとともに、使ったものをすぐに戻せる状態にするということがポイントになってきます。
寝る前の一工夫で散らかりにくい家に
「使ったものはできるだけ早くもとの場所に戻す」というのは、簡単なようでなかなかできないことです。
特に一人暮らしで自分以外に困る人がいないとなると、ついものを出しっぱなしにしたり、適当に目についたところにしまいこんだりといったことをしてしまいがちです。
そこで整理整頓を習慣づけるために、「つど整頓」と「集中整頓」の二つに分けて清掃をするというふうに考えてみましょう。
「つど整頓」とは使ったものをその時すぐに戻すという整頓、「集中整頓」とは一定の時間が来たら集中的にもとに戻すようにするという方法です。
一人暮らしや二人暮らしの人数が少ない世帯ならば、寝る前の決まった時間に家の中に出ているものをもとに戻すというようにルールを決めておきます。
具体的には「テーブルの上のコップや茶碗をシンクに」「読み終わった新聞や雑誌をラックに」「脱ぎっぱなしの洋服は洗濯カゴやハンガーに」といったようなことです。
夫婦世帯などの場合には、自分が帰宅した時に家人がものを出しっぱなしにしているとついイライラしてしまいますが、それを「集中整頓」として一日一回片づけるというようにルールを作ってしまえば細かく注意をして反論をされるということがなくなります。